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お宝探求 <5> CampGateシリーズ アウレウス・アルゲンテウス編
(1)市場に流通しなかったCampGateコイン
テトラルキア期には16箇所の造幣所が存在しています。
キャンプゲイトが発行されなっかったのは
ロンディヌム(ロンドン),ルグドゥヌム(リヨン),カルタゴ,オスティアの4箇所です。
このことはディオクレティアヌス帝が防御に力をいれていたことを示す資料コインと言えるでしょう。
しかしながら
アルゲンテウスは市場に流通していたことを窺がわせるようなグレイドの低いFineレベルのものが少ないことから当初から流通させる目的ではなかったという見方をせざるを得ません。
ロンディヌムにおける金貨・銀貨のCampGateの未発行はある程度理解できますがルグドゥヌムにおいても鋳造されていないのは驚きです。
カルタゴの造幣所は、土地柄なのか理由はさだかでありませんがローマ帝国のほとんどで鋳造されたキャンプゲイトやゲニウス神が発行されていません。
オスティアの造幣所はマクセンティウスによって308年に新規に開設されています。マクセンティウスにはおそらく帝国の防御という概念を持ち合わせるだけの余裕はなかったのでしょう。
アルゲンテウスのCampGateコインは下記のとおり市場流通量の少ないMintのものは高額になる場合もありますが
それ以外のものは一定額以上になることは少ないようです。
1.アウレウス金貨は大手ディーラーのオークションでローマMintのものを数枚とティキヌムMintを1枚のみを確認しています。
@ローマMint 屋上に小塔が7つ設置されているのが特徴です。
AティキヌムMint 屋上に小塔が7つ設置されているのが特徴です。
2. アルゲンテウスは市場流通量が極めて少ないものが存在します。
少ない方からおよその順位は
アクイレイアMint>キュジコスMint>アレクサンドリアMint
アクイレイアMintは1枚のみ確認。
BアクイレイアMint アクイレイアにはCampGateが存在しないと考えていましたから大きな驚きです。3000 CHF の価値は割安かもしれません。
CキュジコスMint 市場流通量が予想以上に少ないMintです。
DアレクサンドリアMint CampGateの前に描かれた4皇帝タイプのものは2枚ほどしか確認できていないレアものです。
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